数学力向上を図る日本数学検定協会は、昨年4月から今年8月に実施された「実用数学技能検定」で出題された、3項以上からなる「四則計算」(たし算、ひき算、かけ算、わり算)の問題について調査。

その結果、かっこ(括弧)がある問題に比べ、かっこがない問題では正答率が低下する傾向があると発表した。

同調査から例を挙げると、「(36-12)÷4」の正答率は98.6%にのぼるのに対し、「71+29×18」の正答率は68.0%まで低下している。
(引用 マイナビニュースhttp://news.mynavi.jp/news/2012/10/26/154/index.html?gaibu=hon

「71+29×18」と言う問題を間違える者はおそらくこう「考えて」行う…

71+29=100となるからぁ簡単(便利)、そんで100×18=1800でしょ簡単!

ようは計算するにあたっての世界に共通するルールを全く無視して「自分がやりたいようにやる」というわけだ(苦笑)

もしくはただただ「前から計算する」というルールしか考慮をしておらず、そのルールよりも「掛け算・割り算は先に行う」というルールを失念している。

いわばルールの優先順位を考えていないという事なのであろう。

いずれにしてもこのような姿勢は大変危険なものである。

そもそも算数や数学は、法則やルールに従って問題を解決する事を訓練する学問である。
少なくとも小学校・中学校で行う算数数学では、ほとんどの場合単純な1−2のルールや法則を用いて問題を解くことを訓練される。

高校では問題を解くために、複数の方法がありそこに回答者の「制限された自由な意思」が求められる場合もあるのだが、あくまで法則やルールにしたがった上での「自由」であるわけだ。

学の低い者や前頭皮質の未発達な子供は、この外部から与えられる・アプリオリに存在する「法則」や「ルール」に従う事を極端に嫌う者がほとんどである。

実はこの法則やルールというものが世界に普遍的で絶対的であるがゆえに、世界の共通言語として機能することを想定することができない…がゆえに嫌ったままでおわるわけだ。

そこに様々な不幸が生まれる。

まあ問題なのは小学校の教師がそれを全くわかっておらず、ただただ「ルールと法則の押し付け」をそれも「軽く」やってしまうことにあるのかもしれないのだが…


子供にとってルールを身につけて行動する事は大変難しい事でもある。
それには反復訓練が重要である。

71+29×18
=71+522
=593

このように計算の途中経過を、行を変えて視認できるようにして何回も繰り返してルールを身に着けなければならない。
教える側が、法則やルールに従って考えたり動くことの重要性をどれだけ認識しているかも大事な事である。真剣にやっていただきたいところだ。